電子機器用ブラシ(ノンシリコン)

電子機器用ノンシリコンブラシ・超純水洗浄の精密洗浄用

ノンシリコン毛材「芯鞘アクリル繊維 コアブリットB」で完成したブラシをクラス100のクリーンルームでシリコンピーラー処理を行い、超純水洗浄を行います。
二重包装も施しますのでそのままクリーンルームでご使用できます。また、コアブリットBはφ0.03と導電性極細繊維ですので精密洗浄にも優れています。なお、作業工程上100%ノンシリコンは困難です。ご使用環境はご確認ください。

特殊毛材・・精密洗浄極細毛材・導電性毛材「コアブリットB」

「芯鞘アクリル導電繊維コアブリッドB」とは

コアブリット 毛材イラスト●コアブリットBは世界で唯一の湿式アクリルの芯鞘技術を使用して作られた導電性繊維です。
●アクリル芯鞘技術のため芯部に高濃度の導電粒子を練りこむことが可能となり、高い導電性を得ることが可能となりました。
■特長
●高い導電性があるので、ブラッシングにて静電気の発生を抑え、コロナ放電などによる除電も行います。
●芯部分に導電性を持たせているため、導電物質の脱落による導電性の低下やコンタミの混入がほとんどありません

コアブリット 毛材説明②

 

ブラシ毛材の電圧減退率の比較
試験項目 ブランク コアブリットB 毛材EB 毛材TR 毛材ME
減退率(%) 平均 76.1% 65.6% 69.8% 57.9% 69.7%
標準偏差 8.4% 9.4% 8.5% 6.9%
減退率=(120秒後の帯電圧/初期帯電圧)×100とした
財団法人 日本化学繊維検査協会より 平成21年1月20日 CK-101083
試験室の温湿度:20℃  40%RH 測定時間:120秒
試験方法: JIS L 1094-2008に規定の半減期測定法に準拠した装置を使用し、サンプルホルダーに塩ビプレートを取り付け、10kV電圧を20秒印加した。
印加終了後、直ちに試料(ブラシ)を塩ビプレート上に保持し、ブラシ接触による電圧の減衰を測定した。測定は10回実施し、最大値および最小値をカットした8回のデーターの平均値を試験結果とした。 (ブランクについては、2測定の平均値)

アクリル繊維特有の表面シワと極細繊維で超精密洗浄

コアブリット 毛材写真断面●単繊維の工業用ブラシ毛材では最も細い毛材(φ0.03)ですので、毛材の密集度が高く精密洗浄用に優れています。
●アクリル繊維特有の表面シワがブラッシング性能を高めます

アクリル繊維とナイロン繊維の耐薬比較
 薬品  濃度 温度 浸漬時間 強度保持率 
アクリル 66ナイロン
 硫酸 1% 21℃ 10HR 100% 95%
10% 10HR 82%
70% 0.1HR 溶解
 苛性ソーダ 1%  21℃ 10HR 100% 100%
10% 96% 100%
70% 100% 86%
 ジメチルフォルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルフォキシド、エチレンカーボネート、濃硝酸、チオシアン酸ソーダ等に膨潤します。

「シリコンピーラー」洗浄でノンシリコンブラシ

「ノンシリコン毛材・コアブリットB」を専用機でブラシの製作をいたします。
もともと、ナイロンなどブラシ毛材は毛材同士の絡み合いを防止するためシリコンが付着しています。
また植込ブラシやチャンネルブラシの植毛機より毛材がスムーズに繰り出すためには毛材にシリコンの付着は避けられません。
半導体や液晶・プラズマなどFPDや電子機器の分野では、このシリコン付着が問題になるため「ノンシリコン毛材」が必須とされています。

ノンシリコン超純水洗浄について

野宮産業の開発した「シリコンピーラー」方式でシリコンを除去しました。
特殊溶剤にブラシ製品を8時間浸漬する「シリコンピーラー」方式でシリコンの剥離をより高めています。
「シリコンピーラー」はナイロンなどシリコン付着毛材にも効果がございます。

コアブリット 純水洗浄説明   超純水洗浄と二重包装の体制を整えました。 クラス100のクリーンルームにて超純水洗浄を行います。

ノンシリコン毛材について

●「芯鞘アクリル導電繊維 コアブリットB」 「芯鞘アクリル導電繊維 コアブリットB」は特殊製法でブラシ毛材の絡みが無い「ノンシリコン毛材」を製造しました。また、植込機も改良を重ね、ノンシリコン毛材を植え込めるようにし、「コアブリットB」植込専用機を設けました。

植込①植込みロールブラシ

植込②植込カップブラシ

CH③CHロールブラシ

その他:ノンシリコン毛材
●「ポリエチレン」と「ポリプロピレン」ノンシリコン毛材

●ノンシリコン ポリエチレン毛材 φ0.2

●ノンシリコン ポリプロピレン(PP)毛材 φ0.2

●ご注意 ノンシリコン毛材やシリコンピーラー処理などを行っていますが、自然界でのシリコン付着を完全に防ぐことは困難です。100%完全ノンシリコンではございません。テスト使用等でご使用環境をご確認ください。

参考資料
●作成中です